コミュニティービルダー協会は
「内閣府beyond2020」の認定および「外務省JAPAN SDGs Action Platform」の紹介団体です。

こどもを健康的に育てるための「木づかい」

こどもを健康的に育てるために「木づかい」をおすすめします。

現在、子供たちを取り巻く生活環境の変化を背景として、心とからだの両面にかかわるさまざまな健康課題が生じています。ストレスによる心身不調などメンタルヘルスにかかわる課題(表①)やぜんそく、アトピー、食物アレルギー、視力の低下など多くの問題に対して解決が求められています。
私たちは「木の家」「部屋に木をつかうこと」「木とふれあうこと」を通して子供たちの健康課題やお母さんたちの不安を解決していきたいと考えています。

子どもたちはいろいろなストレスによって心の健康をそこなうようになってきました。
こちらは学校の先生に対するアンケートです。子どもが色々なストレスを抱え、また対応する時間もなかなか確保できていないという状況です。

 

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表①(心の健康つくり推進委員会(財団法人日本学校保健会)「心の健康つくりに関する調査」平成16年度)

また、こちらはアトピーにかかっている子どもの割合(学校保険統計調査より)となります。この10年で少しづつ減っていたのですが、最近小さい子どものアトピーがまた増えています。

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こちらはぜんそくにかかっている子どもの割合(学校保健統計調査)です。2010年ごろをピークに少し落ち着いていますが、依然として予断を許さない状況です。

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こちらは年々視力が落ちていく子どもたち(学校保健統計調査より)の割合を示したものです。現在では高校生の時点で6割以上の子どもが視力1.0以下となっています。

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木の家が子どもにいい点 その1 〜リラックスできる木の家〜

私たちはまず、子どもたちにリラックスして生活してほしいと考えています。そのためには色々な方法がありますが、家に関していえば『木の香りがする家に住むこと』がポイントです。こちらは実際に杉の香りをかいだときの実験結果になります。1分程度ですぐに血圧が下がり自律神経を沈静化しているのが分かります。

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木の家が子どもにいい点 その2 〜木に囲まれると勉強しやすい〜

木造校舎における机の材質の違いによる授業中の子どもの様子スチール製の机より木質製の机のほうがだるさや眠さがないようですね。より集中できる、ということだと思います。
また、別な実験では「木目のある部屋」と「白い部屋」でどちらが集中できるかという実験をしています。
木の部屋で勉強した子どもは脳の前頭前野の活性が維持されまた副交感神経も活性化され疲労回復効果があったそうです。

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木の家が子どもにいい点 その3 〜木に囲まれると風邪をひきにくい〜

空気が乾燥しているとインフルエンザにかかりやすいですよね。ムクの木材には空気中の湿度を50%前後に保つ働きがあります。そのおかげでしょうか木造校舎や室内に木材を使用した校舎では学級閉鎖の割合がコンクリートに比べて5割以下にまで下がります。

また木材は温まると冷えにくいのでエアコンで急激に暖めたときのように「空気だけあたたかい」のではなく「部屋ごと暖かい」感じが体を冷やさなくて良いのかもしれませんね。

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木の家が子どもにいい点 その4 〜木に囲まれるとアレルギーが出にくい〜

家の中に生息するヤケヒョウヒダニなどのチリダニ類,並びに,それらのフンや死骸は,アトピー性皮膚炎や気管支喘息などのアレルギー性疾患を引き起こすことが知られています。ダニが原因となるアレルギー性疾患を防ぐためには,家の中のダニ数を減少させ,ダニと接触する機会を減らすことが重要です。しかし,化学薬剤を用いた防除は,人に対して悪影響が懸念されます。そこで,天然物である木材の成分を利用したダニ防除に注目が集まっています。

木材の香り物質の効果

木材には数パーセントの精油が含まれており,これらの物質が木材に樹種固有の香りを与えています。この木材の香り物質にダニの動きを抑える働きがあることが最近の研究で明らかになってきました。ここでは,木材の香り物質がダニと接触する場合と接触しない場合の行動抑制効果について調べた結果を紹介します。

木材チップを用いたダニの行動抑制

針葉樹(ヒバ,ヒノキ)と広葉樹(ミズナラ,ケヤキ)のチップを用いて,それらから揮発する香り物質のヤケヒョウヒダニに対する行動抑制効果を調べました。
まず、ダニをチップに直接触れることがないように通気穴のある容器に入れ,その容器をチップ上に置き,チップから揮発する香り物質のダニ行動抑制効果を調べました。木材チップを用いずに同様の実験(対照)を行い,それらの結果を比較しました。

右図に示すように,ヒバ材,ヒノキ材の場合,72時間後には動いているダニは見られませんでした。精油を多く含み生物活性作用が強いといわれるヒバやヒノキなどの針葉樹材は強い行動抑制効果を持つことが分かりました。一方,ミズナラ材,ケヤキ材では行動抑制効果が見られず,樹種によって効果に差があることが分かりました。

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このように、木材には子どもたちの健康・暮らしをよい方向に向かわせる効果があります。
私たちは単に「木造住宅」というだけではなく、部屋の中にムクの板を貼ったりすることをお勧めします。
家の中が、子どもたちの心も体も落ち着き勉強や好きなことに集中出来る、健やかに育つ空間であることを祈ってやみません。

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