里山の復興実践について
公開日:
:
最終更新日:2021/08/02
社会
先日、ちば里山バイオマス協議会(ちば協)の代表幹事である高澤さんに招かれて
ちば協の総会に参加してきました。
コロナウイルス下ということで
コアメンバーのみの参加でしたが
市原市の企画課長さんの
『SDGs未来都市』についての
特別講演などがあり
大変勉強になりました。
実は市原市はこの5月に千葉県内で初めて
内閣府の『SDGs未来都市』に
認定されたのです!
市原市内に本拠地を持つ団体で
初めて外務省のSDGs取り組み事例として
紹介されている私たちコミュニティービルダー協会としても
大変うれしいことでした。
さてちば協の代表幹事である
高澤真さんの紹介をしたいと思います。
バイオプラスチックの会社である
東湘物産の専務をしながら
市原市内で
『ソーラーシェアリング上総鶴舞』
の運営や里山の竹林整備事業をされています。
ソーラーシェアリングというのは
太陽光のエネルギーを分け合うという意味ですが
ここでは
「太陽光発電をしながら畑で収穫をする」
ことを意味します。
こんな感じです。
地域で電力も食物も自給自足できるやり方として
国からも注目されて
先日は女性雑誌のHanakoからも取材されていました。
里山の竹林整備ですが
じつは竹という植物は、毎年3メートルほどの地下茎を伸ばし、
そこからタケノコを生やします。
雑木林に隣接して放置竹林があると、
竹は、雑木林の中にどんどん地下茎を伸ばして陣地を拡大していきます。
タケノコは、わずか2,3ヵ月で10数メートル、
元気な竹の場合には、20数メートルの高さまで育ち、
内側の雑木から光を奪って枯らしていきます。
こうして、雑木林は、次々に竹藪に変わっていってしまうのです。
そうなると
崖崩れの危険性を高めます。
雑木林で崖崩れが起こりにくい秘密は、「根」にあります。
様々な樹種が混じり合う雑木林では、
深くまっすぐに根を伸ばして、
「杭」の役割を果たす木と、
横に根を張り土を抑える「ネット」役の木が協力しあって、
崖崩れを防いでくれているのです。
一方、竹の地下茎は、横に広がるだけ
つまり土を押さえるネットの働きには優れているのですが、
「杭」の役割がありません。
当然、大雨などの際にずり落ちる危険性が高くなるのです。
だからある程度、人が手をいれて広がらないようにしないといけないんですね。
ちなみに高澤さんのところでは
ただ竹を切るというだけではなく
「楽しく美味しく」
竹林整備をされています。
たとえば
『国産メンマ』事業
ラーメンに入っている「メンマ」
実は9割以上が中国産です。
そこで高澤さんは
純国産のメンマをみんなにたべてもらおう!
ということで自分の竹林で伐採した「タケノコ」
を元にメンマ作りに挑戦しています。
こちらは千葉県内の「房の駅」で購入することが出来ます。
今はさらに竹林内で
「国産榊プロジェクト」
を行なっていらっしゃいます。
神棚におそなえする榊ですが
これも現在では8割以上が中国産といわれているんですね。
これも昔、林業が盛んなころは
日本の山で取れたものが流通していたのですが
林業の元気がなくなっていくとともに
安い中国産が増えていったのだそうです。
日本の心の根本ともいえる神棚に
1本でも多くの国産の榊を届けたい
という想いを持っていらっしゃるんですね。
ほかにも
夏は流しソーメンイベントや
竹林内にスペースをつくって
ミュージックビデオのロケ地として提供したり
といろいろな活用をされています。
私たちも今まで竹林整備のお手伝いボランティア
などで協力させて頂いていますが
これからも同じ市原の素敵な仲間として
SDGsの推進の意味でも
連携していきたいと思います。
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