【コラム】暮らしの中の木質空間づくり事例

公開日: : コラム

前回までのコラムをお読み頂いて、今まで以上に木に興味を持たれた方もいらっしゃると思います。

現代では、生活をしていく中で3つの居場所が必要だと言われています。家(ファーストプレイス)、職場(セカンドプレイス)、その中間地点にある第三の場所(サードプレイス)です。

どの場所もとても重要な空間であり、心身共にリラックスでき、より良いパフォーマンスを発揮するためにはそれぞれの空間づくりが非常に大切なのです。

今回のコラムでは、ご自宅(ファーストプレイス)・お店(サードプレイス)の木質空間にフォーカスして事例を元にまとめてみようと思います。

LDK空間

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「せっかく新居を構えられるので、家具も含めて統一感のある空間にしたい。」とのご要望から、壁以外の色調を全てウォルナットのダークブラウン&バイカラーで統一したLDKの空間デザインです。

ダイニングテーブル、キッチン背面収納、TV台&ベンチ、補助カウンター、食器棚、そして魅せたい部分をウォルナットのダークブラウンをチョイスし、それ以外の箇所は鉄、メラミン化粧板の黒というルールの元、全てシンプルなデザインとなっています。

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友人を呼ばれてホームパーティーを頻繁にされるということで、収納をたっぷり、生活感が見えないように。カウンター背面収納はキッチンの手元を見せないように。細かなこだわりもご相談しながら作成しました。

存在感のあるソファ中心の空間

・ここで過ごす時間がより大切な時間になるように

・身体を預けられる安心感

・自然素材で癒やされながら過ごせるように

・友人が来た時にここで飲めるように

こちらのソファには上記4つの思いが込められています。

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こだわりの自然素材(ナラ無垢材)と美しいフォルム、そしてリラックスして時間を過ごすための機能を取り入れたソファ。

中央に引き出しを出すとテーブルになり、ゆったり読書をしたり、飲んだり、お好きなスタイルでくつろげます。

日中は自然素材と自然光の相性により柔らかい雰囲気になり、夜はまた違った魅力を醸し出します。

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直線的で堅い重厚感の溢れるソファではなく、職人が手で削り出し、曲線を取り入れ柔らかい印象を持たせる形状にしています。大切な時間をリラックスしてゆったり過ごせるように設計されたデザインで、このソファひとつで空間の雰囲気が一気に変わります。

ツリー型本棚

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都内にオープンしたシェアハウスに共有スペースのアイコンとなる「巨大ツリー本棚」。

「シェアハウスの中にみんなで集まれる図書館になるスペースを」というテーマの元、細部までこだわりを入れる、壁一面に渡る巨大なツリー型の本棚です。

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写真からでは伝わりづらいかもしれませんが、この本棚、幅約3m、高さ約2mあります。固定用の金具を表に出さないように、4m×2mの壁を作成した上で、壁ごと納めたほどのこだわりです。

木の柔らかく優しい雰囲気で、居住者の憩いの場を見守っているようです。

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こちらは、オーナー様のお祖父様が建てられた建物に新たな生命を吹き込み完成した空間です。かつて多くの人々が交流したこの空間に、再び息吹を吹き込みたい。そんな想いから作り上げたお蕎麦と日本茶を楽しめるお茶室「松濤庵」。

この空間に設定したコンセプトは「見立て-mitate-」。

見立てとは、何かを想像させるという日本人特有の想像力を活かす感性が現れた、茶道においても使われる表現方法です。「松濤」という言葉自体も、「松の木の葉の風に吹かれる音が、波の音のようだ」という意味であり、耳を使った見立てです。

存在感の際立つセンターテーブルのテーマは「地球のジオラマ」。

人が集う中心になる、この空間の象徴となるセンターテーブルには、幅4.6mの巨大なトチの一枚板を敢えて荒々しい耳の部分がお腹合わせになるように配置し、その間に半透明のエポキシ樹脂を大量に流し込んであります。

美しく映えるトチの杢の大地に荒々しい木の耳の岸壁、未知なるエポキシの海。

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そして座椅子のテーマは「山脈」。

ご依頼された場所は富山の自然が広がる場所。センターテーブルとセットにする座椅子にも、富山らしい見立てを。無垢の木で削り出した座椅子には、あらゆる箇所にゆるやかに角度を入れることで、山を連想される形に。それが連なり並ぶことで富山の象徴「館山連峰」を見立てたデザインになっています。

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御膳のテーマは「川」。

縁側で並んで飲食ができるように、こちらは同じく無垢の一枚板を使いながらも、テーブルとは違う見立てを。美しく木目が流れる幅2.6mのクリの一枚板を四分割して、それぞれ単体でも使える御膳テーブルに。そして繋げることで、美しく流れる木目が川のようにデザインしました。この空間でこれから手打ちのお蕎麦やこだわりの日本茶のお点前、時には板前さんが目の前で料理をしてくれたり、時には大切な仲間との飲み会の会場になったり。様々な人たちが様々な想いで、素敵な時間を過ごしていける空間になりました。

木は想いを表現できる

空間づくりに携わっていて感じることは、その場所や空間に沢山の込められた想いがあるということです。そして、その想いは家族、友人、仲間等、自分以外の誰かに向けられていることが多く、皆で幸せや喜びを共有しようとする優しさで溢れています。

木材は他の素材に比べて、「人の想いや気持ち」を形にしやすい素材だと考えています。

木の持つ雰囲気や温かみが、人の優しい想いを表現するのに適しているからなのでしょう。木はプラスチックや金属では表現できない想いを形にしてくれ、私たちが本来持っている愛情を伝えてくれる優れた素材なのです。

その想いを長く受け継ぎ、さらに新たな想いを乗せていく。そんな空間の中で過ごせていけたら素敵ですね。

皆さんも空間づくりをされるときは、どのような想いでその空間をつくろうとしているのかぜひ考えてみてくださいね!

 

次回は木質空間づくりオフィス編です。各企業様がどのように木を取り入れた空間づくりをしているかまとめたいと思います。次回もお楽しみに!

 

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石川 玄哉
株式会社KIJIN代表取締役社長。明治大学を卒業後、株式会社山善で量産品家具商品部を経験後、独立。オーダーメイド家具屋KIJINを設立。 「居場所づくり」に特化し、家具ひとつひとつにお客様の想いを入れるストーリーデザインを行い個人宅家具、オフィス家具、店舗家具、空間のコンセプト作りからデザイン、施工まで一貫して行う空間トータルプロデュースも行っています。 オーダー家具HP オフィスリノベーションHP
石川 玄哉

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