【コラム】 照明プランを自分で設計する方法②リビングダイニング

公開日: : コラム

前回は、照明プランの全体の考え方をご紹介しました。

「明るさが必要なところに、適切な照明器具を配置する」というのが照明プランの考え方です。

今回は「リビングダイニングの照明プランのつくり方」をご紹介します。

 

まず間取り図をよく見ます。

明るさが必要な場所は黄色の部分。

光が届かない緑の部分に補助照明を設けます。

 

 

01

 

1.お気に入りの照明を探しましょう

まず、リビングから考えましょう。

私がお客様のプランを作成するとき、はじめに行うのが、

お客様が「素敵だな」と思う感覚を共有することです。

私の「素敵」とお客様の「素敵」が違ったら、いい照明プランの提案はできません。

毎日生活をするのはお客様ですから、

その方が気に入ること、快適なことが「いい照明プラン」の絶対条件です。

 

ですので、

「Instagramやインターネットから『この照明素敵だな』と思う写真を選んで、どんどん私に送ってください!」

とお願いしています。

最近は、モデルルームかと思うくらい素敵なお住まいが、たくさんの写真と、「住んでみて感じること」とあわせて紹介してくださっています。

メーカーのホームページにはたくさんの情報と最新商品があふれていますし、インターネット通販でも、おしゃれな照明器具が気軽に購入できるようになっています。

 

例えば、

Aさんというお客様が、「この照明がかっこいい!リビングに使いたい!」

とおっしゃったとします。

 

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BeauBulleさんというインターネットのインテリア雑貨店の商品です。

スポットシーリングライト。3980円!

https://item.rakuten.co.jp/beaubelle/lt-5270-71-72×2/

そうしたら、「リビングの中心」に配置します。

 

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メインとなる照明は決まりました。

60W相当の電球で1~1.5畳の明るさがとれます。

4灯ついているので、約6畳の明るさは確保できました。

 

2.光の色は部屋の使い方で決める

次にお客様に質問するのは、

「リビングではどんなことをして過ごしますか?」

ということです。

 

お客様Aさんが、

「私は、夜お酒を飲みながら映画をみるのが好きです。妻は、まだ子供が小さいので一緒に遊んだり、リビングでお昼寝させることもあるみたいです。最近は、インターネットで自分で作ったアクセサリーを売っているみたいですね。ダイニングテーブルで作業していて、化粧もそこで行ってますね。」

とおっしゃったとします。

・夜は、お酒を飲みながら映画をみる→リラックスできる落ち着いた明るさにできるといい

・小さいお子様がいらっしゃり、お昼寝をする→しっかり明るくも暗くもできた方がいい

・アクセサリー作り、商品の撮影、化粧をする→色味が正確に見える・作業性のいい光が必要

ということがわかります。

ここで光の色のおさらいです。

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ですので、Aさんのリビング・ダイニングでは、

奥様がアクセサリーを作ったり、化粧をするときは、「昼白色or昼光色」が適切。

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家族で食卓を囲むときや、旦那様が夜、お酒を飲みながらくつろぐときは、「電球色」が適切。

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数年前なら、光の色を変えるならランプを交換する必要がありましたが、

今はLEDの進化が目覚ましい時代。

「光の色も明るさも、リモコンで自由に変えられるLED電球」

が登場したのです。「調色」といいます。

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https://item.rakuten.co.jp/beaubelle/co-t-b001x4/

なんて便利!(私もリビング用に購入しました。)

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このように1台の照明で様々なシーンに対応してくれます。

ダウンライトなどにも「調色調光タイプ」があるので、そちらがおすすめです。

https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=5373020000&pg=64&v=PEWJ0001&d=activeOut

お好みのパターンを記憶してくれるライトコントローラと併用するのが便利です。

スマホやAIスピーカーで操作できるものもありますよ!

(PanasonicやODERICから発売されています。)

 

3.ワークスペースのあかりを考える

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リビングで明るさが必要なのは、パソコンカウンター部分です。

最近はテレワークなど家で仕事をする方が増えているので大切ですよね。

ダウンライトを1灯取付けることも多いですが、他の方法をご紹介します。

コンパクトなスポットライトを取付けることにしました。

左側から照らすことで自分の陰で手元が見えなくなるのを防ぐことができます。(右利きの場合)

PC作業だけなら、電球色でも問題ありませんが、

絵を描いたり、細かい作業をするようなら昼白色か昼光色がおすすめ。

 

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https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=5373020000&pg=101&v=PEWJ0001&d=activeOut

収納棚を造り付け、下にLEDライトを仕込んでも素敵です。

 

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https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=4766510000&pg=88&v=PEWJ0001&d=activeOut

リビング側の明るさが必要なところに照明を配置できました。

 

4.テレビスペースはこだわろう!

次は、補助として、テレビスペースに照明を設置します。

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左の写真は8灯を中心に固めていますが、テレビの置いてある壁が暗いです。

右は5灯と数が減っているのに、壁を照らすことで明るく感じます。

Aさんが選んだスポットライト照明でも、左の写真のように、壁まではしっかり照らせていないはずです。

視界に入る壁が暗いと「明るさを感じにくい」ので注意したいポイントです。

 

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https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=4768720000&pg=13&v=PEWJ0001&d=activeOut

さらに、夜お酒を飲みながら、部屋を暗くして映画を見る時、

照明を消すと、左の写真のように、テレビ画面だけの光になります。

テレビ画面って意外とまぶしいですよね。

 

しかし、右の写真ように、テレビ画面と背面の壁の明るさを同じくらいにしてあげると、

まぶしさを抑え、目も疲れにくくなります。

 

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さらに調光器をつけて、明るさをしぼれるようにすると臨場感が増します。

ダウンライトのほかに、せっかくのご新築ですので、間接照明(建築化照明)もおすすめです。

生活していて「テレビを見ている」というシーンは多いので、ぜひこだわりたいポイントです。

 

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monkurashiさんのリビングです。

もう圧倒的にかっこいいですよね!

天井に切りこみを作り、ライン上のLEDを隠して設置しています。

ダウンライトで5000円以内、建築化照明だと20000円くらいの差があるので、ご予算によって選んでいきます。

個人的には、ここは投資のしどころかと思います!

 

Aさんは建築化照明にすることにしました。

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これで、リビングが決まりました。

つぎはダイニングです。

 

5.ダイニングは高品質のLEDがおすすめ

「ダイニングテーブルで、アクセサリーを作ったり、お化粧をするから、

しっかり明るくてすっきりしたダウンライトがいいわ。」

とのご要望で、ダイニングはダウンライトにすることになりました。

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sanwacompanyさんの施工例紹介より

光の色については、

しっかり明るくて作業がしやすい=昼白色or昼光色ですが、

食事を美味しそうに演出してくれるのは、電球色です。

ですので、ここも「光色を切替えられるダウンライト」を選定。

スイッチの操作で電球色、昼白色に切替が可能です。

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https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=5373020000&pg=68&v=PEWJ0001&d=activeOut

ちょっと細かいお話ですが、

「モノの色味を正確に表す性能」を「演色性Ra(アールエー)」と呼びます。

自然光下と同じように見える=Ra100なので、高いほど性能がいいです。

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「Ra74」と「Ra84」では、このような違いがあります。

Ra80を下回ると違和感を感じることが多いので、注意してくださいね。

Ra80以上であれば、通常は十分な性能ですが、

食卓や化粧をするところには、それ以上を使っても後悔はしないはず。

今回選定した「光色切替ダウンライト」は「高演色Ra95」なのでばっちりです。

ですので、食卓はもちろん、

今回の奥様のようにものづくりをする場合も、演色性は気にしたほうがいいでしょう。

購入してくれた方に商品が届いたら、「写真で見た色と実物が違う!」なんてことを防げます。

一般的なダウンライトより高価ですが、必要なところだけ取入れたいところです。

 

6.将来のライフスタイルの変化を見越した照明計画

リビングダイニングは長い時間を過ごす場所のため、将来を見越した照明計画がおすすめです。

LED照明を選ぶ際に注意したいのが、

「ランプの色を変えたい時や、万が一壊れたときはどういった交換方法になるのか。」という点です。

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メーカー各社が3,000円台からリーズナブルなダウンライトを販売しています。

価格が安いものは「LED一体型」が多いので、ランプ部分と本体が取外しできません。

ランプを交換することもできませんし、その場合は電気工事での器具交換が必要です。

廊下・トイレ・収納などは、使う用途や必要な明るさはずっと変わらないので、

リーズナブルな一体型を選び、全体のコストバランスをとっていいと思います。

しかし、リビングダイニングはどうでしょうか。

将来、お子様が成人して家を出て夫婦2人だけの生活になったら、

「ダイニングでアクセサリーを作るときだけ白い明かりがあれば、あとはそんなに明るくなくてもいいわ」

など、リビングダイニングでの過ごし方や、必要と感じることは変わるかもしれません。

家族構成やライフスタイルが変われば、快適な照明も変わるのものなのです。

ですので、

リビングダイニングには、「LED電球型」や「LEDユニット交換型」を選ぶことをおすすめします。

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ランプの色を変えたり、明るさを変えるだけでも、部屋の使い方の変化に対応できますよ。

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https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=5277180000&pg=15&v=PEWJ0001&d=activeOut

Aさんの場合は、「光色切替え機能付きのLED照明」を選んだので問題ありません。

ダイニングも同様です。

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しかも、こういった照明は、

「引掛けシーリング」という、電気工事をしなくても、自分で取付交換ができるものが多いです。

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例えば、

お子様が大学生など大きくなり、勉強は自分の部屋で行うようになれば、リビングの役割は「くつろぐ場所」に変わります。

その時は、ペンダントライトに変えるのもおすすめ。

照明を変えると、どんな模様替えよりも空間を変化させてくれますよ。

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https://www.terrasseo.jp/fs/light/pendantlight-1/elu-vita-lora

 

7.最後の微調整。収納のあかり。

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あとは、最後の微調整です。

リビングの収納の中は奥行90㎝と深いため、ちょっと明るさが気になるところです。

掃除機や季節ものの扇風機などをしまうだけなら、わざわざ照明を付ける必要はありませんが、奥様のアクセサリー作りの材料をしまっていたら、あかりが欲しいかもしれないです。

ですので、

「簡易取付のセンサ照明」を住み始めてから追加購入する方法で、十分かと思います。

楽天のユーカリショップさんの商品ですが、3つで2,125円で、シールで取付ができます。

扉が開けば自動で点灯するので便利ですし、明るさも十分です。

 

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https://item.rakuten.co.jp/ucaly-s/gehm182ay/?s-id=ph_pc_itemname

入口の収納前には、ダウンライトか壁付けブラケットを1灯。

絵を飾っても映えますよね。

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https://esctlg.panasonic.biz/iportal/cv.do?c=5373020000&pg=41&v=PEWJ0001&d=activeOut

とても長くなってしまいましたが、以上でリビングダイニングの照明プランができあがりました。

 

8.完成した照明プランのイメージ写真

完成したリビングダイニングの照明プランイメージがこちらです。

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リビングには、ご夫婦お気に入りのスポットシーリング。

きっと見るたびに嬉しくなるはず!

昼は、明るいリビングでお子様が遊んでおり、ダイニングテーブルでは、奥様がアクセサリー作りを楽しんでいます。

夜は、テレビ間接照明のみを点灯し、旦那様はお酒を片手に、家族で映画を見てくつろいでいます。

そんな生活が目に浮かびませんか?

 

長い時間を過ごすリビングダイニング。

今までそんなに照明を気にしていなかった方も、

あかりのチカラを使って、生活が豊かになるような照明プランを検討されてみてはいかがでしょうか。

 

次回は、キッチン・洗面室の照明プランのつくり方をご紹介します!

 

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細谷友美

細谷友美

1986年生まれ東京都出身。日本女子大学家政学部住居学科を卒業後、パナソニックリビングショールーム東京に就職。4年間、照明、スイッチ、電気設備担当アドバイザーとして、数多くのお客様の住まいづくりに携わる。その後、住宅メーカーの採用担当者への転職を経て、現在は、在宅にて照明プランナーをしています。照明計画を通して、素敵な住まいづくりのお手伝いができたら嬉しいです。趣味:インテリア、整理収納、料理。資格:照明コンサルタント。照明プランニングのお仕事受付中です↓ https://profile.coconala.com/users/1767899

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