【コラム】「照明プランを自分で設計する方法」をご紹介⑥ センサー・トイレ

公開日: : 最終更新日:2021/10/02 コラム, 住まいと暮らしのコラム

   

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皆さんこんにちは。
更新が滞っており申し訳ございません。
改めて、あと2回、照明プランについてお伝えしていきます。

前回のつづきで、トイレの照明とセンサーについてです。

 

1.寝室→トイレの照明

夜に寝室からトイレに行くまでの通路は、通常の廊下とは違うので注意しましょう。

皆さんもご経験があると思うのですが、

夜中に目が覚めてトイレに行くときに、照明を点灯するとまぶしくて目が覚めてしまうという事はないでしょうか。

その為、寝室からトイレまでは、

あえてセンサー照明をつけずに、足元灯を設置するという方法がおすすめです。

図1

明るさセンサーがついていますので、夜暗い間は足元のみを照らしてくれます。

2~3m置きにつけておけば安全に歩行することが可能です。

トイレ以外にも、授乳中など赤ちゃんがいらっしゃるご家庭にもおすすめです。

図2

寝室トイレだけでなく、寝室階段も足元灯を設置しておけば、

赤ちゃんを起こさずに寝室まで連れて行けて、キッチンでの夜中の授乳やミルクづくりにも便利です。

夜中パッと照明が全灯するとまぶしくて困らないか。

夜中の行動もじっくり想像して、照明計画を行うと、より快適な暮らしができますよ。

 

2.非常時のあかり

一般的な照明も足元灯も、停電した時は当然明かりは点きません。

そんな時に便利なのが「ホーム保安灯」です。

図3

こちらは「乾電池式」ですので、普段は足元灯として使えますが、停電時は取外して、懐中電灯として使用することができます。

図4

設置場所でおすすめなのが寝室です。

万が一の時は、まずそれを手に取って暗い中を歩くことができます。

防災意識の高い方は、2階は寝室、1階はキッチンなど各階に設置されていますよ。

 

3.トイレ

トイレの照明についてです。

家づくりの中で照明について決定していくのは最後の工程になりますので、

皆さん疲れてしまい、「トイレはもう何でもいい~!」となってしまいがちです。

しかし、トイレはおしゃれにしやすいポイントでもあるんですよ。

1畳分の明るさがとれれば十分なので、照明で遊びやすい場所です。

 

(1)ペンダントライト

トイレの内装にこだわる方も多いので、それに合わせたおしゃれなペンダントライトをつけると、内装がより一層おしゃれになります。

明るさは40W60W相当で十分で、25W相当だとちょっと暗いのでダウンライトも一緒に付けるといいでしょう。

設置場所については、

邪魔になりにくい便座側の隅や、手洗い器がある場合はその上がおすすめです。

図6

直接照明が見えないので、まぶしさも感じづらいですし、

落ち着いた高級感のある雰囲気になります。

トイレットペーパーを置く棚を付ける方も多いと思いますが、

その下に照明を仕込んでもおしゃれです。

壁付けのブラケットライトと組合わせると、上級者のテクニックという感じがしますよね。

図7

特にこの写真は、

足元を照らす間接照明と天井を照らすブラケットライトでバランスのいいプランだと思います。

 

(3)ダウンライト

おしゃれにしたいとは言え、トイレはほこりが溜まりやすい場所です。

メンテナンス重視の方は、ほこりが積もらないダウンライトがおすすめです。

図8

センサー内蔵のものも1万円ほどでありますから、

シンプルにセンサー付ダウンライトにするのもいいかもしれませんね。

 

(4)センサー

ペンダントライト、間接照明、ブラケットライトも前述のかってにスイッチを接続すれば、センサー対応することができます。

図9

しかし一点注意が必要で、トイレにはトイレ用のセンサーを設置するのがおすすめです。

2000円ほどのセンサー付照明なども売っていますがセンサーの感度が低いのでおすすめできません。

トイレ用のものは「微動センサー」が内蔵されていますので、動きの少ないトイレ空間でも、「じっとしているとすぐ消えてしまう」という事も防げます。

かってにスイッチであれば、点灯保持時間の調整が簡単に可能ですから、

動きが止まってから2分間点灯など、長めの設定にしておけば、お子さんも安心です。

「トイレは、急に消えてしまうと子供が怖がるからセンサーをやめようかしら」という方もいらっしゃいますが、やはりトイレはセンサーがついていた方が消し忘れ防げて便利です。

ぜひ「トイレ用のかってにスイッチ」をお勧めいたします。

 

また、2階トイレなど、夜中に使用するトイレに関しては、廊下と同様にまぶしさに配慮するといいと思います。

廊下だけ足元灯で配慮しても、結局トイレでバチっと明るくなってしまうと意味がありません。

パナソニックのかってにスイッチは「ほんのり点灯機能付き」というものがありますから、

夜中、指定した時間に関しては、照明を自動的に20%の明るさに調光してくれます。

図10

 

4.まとめ

今回も、図面にあわせてプランをしてみました。

ホーム保安灯

スライド1

寝室からトイレに行くまでの通路は足元灯を設置します。

寝室入口は非常時のためホーム保安灯にしています。

 

トイレの中は、ほんのり機能付きかってにスイッチを接続し、

夜中でもまぶしくなく、トイレを済ませる事ができます。

 

玄関とトイレが近いので、玄関はほんのりでない普通のかってにスイッチを使います。

ここで重要なのが、センサーの検知範囲を狭めてあげて、寝室トイレを通るときは点灯せず、玄関リビングを通った時だけ反応させるようにします。

 

トイレや廊下といえど、色々なことを配慮し、緻密に設計することが大切かと思います。

日々の暮らしがちょっと便利に、とても快適になりますよ。

センサーの設置場所などは難しいので、ぜひご相談くださいね。

 

今回はここまでです。

次回は「外回りの照明」についてご紹介いたします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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細谷友美

1986年生まれ東京都出身。日本女子大学家政学部住居学科を卒業後、パナソニックリビングショールーム東京に就職。4年間、照明、スイッチ、電気設備担当アドバイザーとして、数多くのお客様の住まいづくりに携わる。その後、住宅メーカーの採用担当者への転職を経て、現在は、在宅にて照明プランナーをしています。照明計画を通して、素敵な住まいづくりのお手伝いができたら嬉しいです。趣味:インテリア、整理収納、料理。資格:照明コンサルタント。照明プランニングのお仕事受付中です↓ https://profile.coconala.com/users/1767899
   

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