【コラム】 住まいの空気環境と健康の関係

公開日: : コラム

   

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生活空間をつくるのは

室内空間とは、床・壁・天井からできています。また、室内空間のなかでも、居住、集会、娯楽などに使用する部屋を「居室」といい、LDKや寝室など人が生活をするために一定時間すごす部屋が「居室」にあたります。建築基準法では、それらの部屋に「採光」や「通風」等の要件を定めています。これを満たさないものは、「居室」と認められず、納戸といいます。

つまり、床・壁・天井+窓があることで生活空間はつくられます。
では、なぜ建築基準法で「採光」や「通風」が規程されているのでしょうか?

建築基準法の第一条に、以下のように規程されています。
《国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。(抜粋)》

健康と財産の保護という観点から室内空間をみると、大切なのは空気です。「採光」や「通風」が大切と言われるのは、人間が健康的に生活する空間での「空気環境」を健やかに保つことが大切だからです。
「採光」とは、太陽の光を室内に採り入れること。「通風」とは外気を室内へ循環させることです。光と風の良い循環をつくることが健やかな生活空間を保つ基本です。

太陽の光と風の循環が良い空気をつくる

室内の空気は外気の2倍から5倍汚れていると言われています。室内空間の汚れの要因として、人体から出るフケ、衣類や紙製品から出るほこり、ダニの死骸、化学物質、湿気によるカビなど様々な要因があげられます。
それらを改善するために必要なのは、太陽の光と風の循環です。

室内空間を健全に保つことで、

①免疫力が向上する

②呼吸器系の病気への感染リスクをさげる

③アレルギー症状を改善する

④冷暖房機器の効率をあげる

⑤体内時計を整える

など、さまざまな問題が改善され生活の質があがることで、家事や仕事の効率化に直結します。

室内に外気を取り入れることは良い循環を生みます。森林で深呼吸をすることでリフレッシュして清々しく良い気持ちになった体験をしたことはありますか?
私たち人間は1日に2万回~3万回もの呼吸をしており、良い生活空間は食事で摂取する栄養素と同じくらい大切なことなのです。

朝起きたら、窓を開けて換気をする。太陽の光をあびて深呼吸をする。そんな生活習慣が自然とできる生活空間をつくること。それが家族の健康につながります。

良い循環をつくる室内環境

では、どのような空間にすると良いのでしょうか?

①地球の動きにあわせた窓設計

室内空間と外気をつなぐ窓の設計は、とても大切です。特に朝は太陽光を浴びて目覚めること。目覚まし時計に起こされるのではなく、身体が徐々に太陽を感じて起きることが心身の健康をつくります。

リノベーションでは窓の位置を変更することができないことがよくあります。そのため、不動産を購入する段階で設計の知識が必要なのです。
窓にカーテンをかける場合も遮光カーテンを選ぶのではなく、防犯を考えて遮像レースカーテンなどを選ぶことをおすすめします。

②自然素材を取り入れたエレメント選定

「壁はどんな素材にするか?」ではなく、「どんな壁紙にするか?」と考えるのは要注意です。壁の仕上げ材は壁紙だけではなく、左官仕上げや板張りなどいろいろな種類があります。
なかでも、漆喰や珪藻土、板張りなどの自然素材を採用することは、調湿効果や自浄作用の点において優れており、室内環境を適切に調整します。

床や建具などの素材も壁と同様いろいろな選択肢があります。リノベーションのパートナーには素材について日々情報をアップデートしている方がいると良いでしょう。

③家族のコミュニケーションを考えた空間づくり

良い循環をつくるために空気は大切です。しかし、その空気をつくっているのは太陽光や風だけではなく、その空間には人が必要です。人が住まなくなった建物は人が住んでいる建物に比べ、老朽化の速度が格段に早まります。人が集い、コミュニケーションがうまれ、笑顔があふれる空間。
その空間で豊かな人生が育まれる。それが真の健康をつくる室内空間です。

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瀧澤佐江子

リノベーションコーディネーター協会代表理事 建築業界に20年身を置き、500件以上の空間づくりに携わってきた経験 と、自身の体質や考え方・行動を改善する『自分リノベーション』によ り20kgの減量を達成したり、起業したりした経験を生かし、『リノベー ションで未来を変える』ためのリノベーションコーディネーターを育成 している。同時に、古民家からマンションまで様々なリノベーションを 請け負ってもいる。 2級建築士/インテリアコーディネーター リノベーションコーディネーター協会Facebookページ https://www.facebook.com/renovationcoordinator
   

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