工務店 経営 令和4年度国交省概算要求について
こんにちは。
国交省から9月17日に概算要求が出ましたね。
当然この中には来年の日本の住宅事業を
国がどんなふうにしていこうとしているか
に関する内容が盛り込まれているわけです。
国交省ですので
もちろん住宅以外のこと(交通とか観光とか)も
入っていますから、
工務店さんに関係ありそうな部分だけ
ピックアップしたいと思います。
なお、全体が見られるページはこちらです。
全体でPDF72ページあります。
基本の三方針
1.防災…国土強靭化。特に流域治水。
2.グリーン化、デジタル化…住宅の断熱施策などはここに入ります。
3.地方重視のまちづくり…住生活環境の充実、スマートシティなど。
1.防災について
・浸水危険エリアからの移転促進。※この前補助金のニュースありましたね。
・密集市街地対策。建替や改修時の耐震への支援。
・盛り土災害対策。危険箇所への土地利用の規制など。
2.グリーン化、デジタル化について
・ZEH・ZEBの普及や木材活用、ストックの省エネ化など住宅・建築の省エネ対策等の強化。(1384億円)
…我が国の C02 排出量の約3割を占める民生部門における省エネ、再エネ利用等を推進するため、カーボンニュートラルの実現に向けた住宅・建築物の省エネ化や木材利用の推進等の対策を強化する。
・ LCCM 住宅、ZEH、ZEB、長期優良住宅等の整備への支援等の強化
・ 既存ストックの省エネ改修への支援等の強化
・ 優良な都市木造建築物等の整備や地域の気候風土に応じた建築技術・CLT 等の新たな部材を活用した先導的な取組への支援の強化
・ 地域の中小工務店等の連携体制による省エネ性能等に優れた木造住宅の整備への支援の強化
・ 省エネ住宅・建築物の普及の加速に向けた中小住宅生産者等による体制整備への支援
・ 大工技能者等の担い手確保・育成、都市木造建築物を担う設計者への支援
※どれもとても楽しみですが仮に注文住宅の年間戸数を30万戸としたら、1戸あたり461,000円ですか。
本気で底上げするならこの5倍くらいは欲しいですよね。
・建設業、運輸業、海運・造船業、宿泊・観光業における人材確保・育成(38 億円)
・建設分野における外国人材の円滑かつ適正な活用の推進
・建設キャリアアップシステムの普及・活用を通じた建設技能者の処遇の改善
※建築現場への外国人雇用は結構増えてますよね。キャリアアップ助成金はいままであるものの継続といったところでしょうか。
3.地方重視のまちづくり
・空き家対策、所有者不明土地等対策及び適正な土地利用等の促進(76 億円)
・ 空き家の活用や除却等の総合的な支援の強化
・ 住宅市場を活用した空き家対策に関する新たなビジネスの構築等のモデル的な取組に対する支援の強化
・ 地方移住への関心の高まり等の不動産市場の変化に対応した空き家等の活用促進
・ 所有者不明土地等の円滑な利活用・管理を図るための仕組みに対する支援の強化
・ 感染症の拡大に伴う遠隔地居住者の移動控え等に対応した空き家・空き地の管理委託等の推進
・ 住宅団地における良好な居住環境の確保・再生を図る取組への支援
・ マンションの適切な管理と円滑な再生の推進
※2018年時点で、全国の空き家や現在約850万戸で割合でいうと13.6%です。
地域によってはもっと高い割合ですよね。県の数字で言えば山梨県が21.3%でトップで東京は10.6%ですが、数というと東京都はダントツトップの80万戸で山梨県は9万戸です。東京都の80万戸ってスゴイですよね。1戸3人で住んでたとしたら240万人の都市が空っぽとおなじです。ただし、空き家除去はそう簡単ではないですよね。建物が無くなった土地は単純に言って固定資産税が増えますから。
・個性ある多様な地域生活圏の形成
…二拠点居住やワーケーションにも対応した新たな国土づくり
・ ポストコロナにおける住まい方や暮らし方の変化を踏まえた二拠点居住等の推進
・ リモートワークやワーケーション等に対応した「小さな拠点」の形成に向けた支援
※地方移住への補助金が増えるかも知れませんが、二拠点と言っても、子供のいる家庭はどうするんでしょう?
基本的には田舎に住んでお父さんだけ都会に住んで週末だけ帰るみたいな感じでしょうか。
・安心して暮らせる住まいの確保と魅力ある住生活環境の整備
→既存住宅流通・リフォーム市場の活性化 (393 億円)
…既存住宅流通・リフォーム市場の環境整備や既存ストックの質の向上、住宅・建築産業のリモート化を推進する。
・ 良質な住宅ストック形成に資する長寿命化等のリフォームへの支援
・ 既存住宅ストックの活用の推進等のための不動産取引環境の整備
・ 長期優良住宅の認定取得促進に向けたモデル事業に対する支援
・ 良質な住宅ストックの適正な評価・流通を促す仕組みの開発等に対する支援
・ 住宅・建築分野における行政手続の非接触化・リモート化に向けた技術開発等に対する支援
・ 住宅瑕疵情報・履歴情報等の住宅情報の統合的な収集・調査のためのデータベースの構築支援
※安心して中古住宅が買えるためのシステム面への支援とデジタル化への支援ですね。
申請関連のデジタル化はどんどん進んでほしいです。
→多様な世帯が安心して暮らすことができる住宅セーフティネット機能の強化(1,209 億円)
・ 孤独・孤立対策にも資する住宅セーフティネット機能の充実・強化
・ 公的賃貸住宅の建替・改修等と併せて子育て支援施設等を導入する取組への支援
・ サービス付き高齢者向け住宅の整備や誰もが安心して暮らせるモデル的な住環境整備への支援
・ バリアフリー性能等の優れた住宅の取得促進のための金融支援の推進
※セーフティネットは設備的な部分(見守り機能とか)への補助でしょうね。
サ高住とかバリアフリー支援は今まで通りでしょうか。
細かい部分での補助金などはこれから決まっていくと思いますが、なんとなく国が(善い悪いは別にして)どんな住宅を支援していこうとしているのか見えてきますね。
・住宅省エネ化
・空き家解決と中古住宅流通→リノベ・リフォーム
・高齢者対策→サ高住、バリアフリー支援
どれも高付加価値へいくものですね。
つまり単価が上がるということだと思います。
単価の高いものをどういう方法で受注するのか?
商品を分かりやすく説明するのも良いでしょう。
造り手の熱い想い・信念を伝えるのも良いでしょう。
お客様との信頼関係を築くのも良いでしょう。
いずれにしても
「お客様に喜んでもらうこと」
これがゴールであることは変わらないのではないでしょうか。
記事 コミュニティービルダー協会 浄法寺亘
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